略歴
ジドゥ・クリシュナムルティ：1895年インド生まれ。
14歳のとき〈世界教師〉の器として神智学協会の指導者に見いだされ、
後に〈星の教団〉の指導者となるが、1929年に「真理は組織化しえない」
としてこれを解散。以後、講話と著作を通して人々の覚醒を促し続けた。
1986年没。
出会い
クリシュナムルティの翻訳をされている、大野純一氏にビデを送って
いただいたのが1981年頃だったと思う
それ以降ビデオを何回も観たり本を読んで、はまってしまった
「真理に至るために、いかなる組織、いかなる宗教にも加わる必要はない。なぜなら
それらは束縛し、制約し、諸君を特定の崇拝や信念へと拘束するからである。もし諸
君が自由を切望するのなら、私がしたように、あらゆる種類の権威と闘わなければな
らない。なぜなら、権威は霊性（スピリチュアリティ）とまったく相容れないものであ
るからだ。 」
と、和尚ラジニーシとは全く反対のスタンスをとり、生涯を孤高の自由人として存在
していたクリシュナムルティ、80年当時、和尚が唯一認めていた覚者である
彼のファンは多く、編者のいまだに好きな神秘家の一人である
彼の話はクリスタルクリアーで、一片の不明確さもない
そうでありながら真理に関して彼が明言している下りは、読んだ本のなかでは見当たらな
かった。
話が佳境にに入りだすと、スルスルと別の方向へと迂回してしまう
真理は言葉で語りえないのであろう、周辺の事例を挙げながら、非常に丁寧に説明を繰り返す
相手がトンチンカンな質問をしたり、相槌をうっても、繰り返し繰り返し、呆れるほどの丁寧さで
なにかを伝えようとするのだ
読んでるうちにフラストレーションがたまってくる
「だから一体、あんたのその指し示しているものは何？」
と即物的に答えを求めたくなる
なぞなぞをかけらて、なかなか教えてくれないいじめっ子にいたぶられている様に思ってしまうが
何かと解り易い最近のグルには、爪の垢でも煎じてもらいたいと思うのである