大蔦島よりカヤックを漕ぎ出発地点の父母ケ浜海岸を目指す
だいぶ緊張も取れたのか波の揺れを楽しんだり、タバコをくゆらしたりしながら
父母ケ浜を目指す
日もかなり落ちてきて、疲れてはいるがひどく満ち足りた状態である
この充足感は数十年ぶりのものだった
それは、子供の頃
一日中海で遊んでいた頃の感覚に限りなく近かった
遠浅の砂浜に接岸した時の達成感は何ともいえない
しかし、子供の時と違うのはカヤックのばらし作業が待っているのだ
ちゃんと終いをしなければお家には帰れないのである
組み立てほどは時間はかからないが疲れきった体には結構応える
海水浴場入り口より南へ少し入った台地状の場所に遺跡があった
遺跡とはいっても現在はみかん畑と農家の納屋の門先に看板が立っているだけである
眼前に見える小蔦島と南草木遺跡は近い、おそらく歩いて行き来していたのだろう
